認知症介護を支える方法

目の前の家族の認知症状に対し、日々家庭で支えいく選択肢しかなかった我が家です。
けれど、選択肢はそれだけではありませんでした。

それは、分かりづらく探しづらい窓口の存在でした。
我が家のように知らずに向き合い続ける方々がいるかも知れません。
こんなブログでどれだけ伝わるかわかりませんが、主人ともども、経験した我が家だからこそ同じ思いの方々に伝えなければと思っています。
是非知っていただき、活用していただければと思います。

《家族の認知症を疑い始めたら 》
まず、病院を受診することです。
本人了承のもと、受診できれば良いのですが、認知症患者の場合、そううまく受診に至らない場合もあります。

(受診が可能な場合)
精神科、心療内科、認知症を見て下さる医師に状態を見てもらいます。
受診できれば、医師と話をする機会が得られます。
本人の状況、これから起こる症状や進行について、薬の処方などしていただくと同時に、家族は患者本人にどのように接していくべきか、必死に相談して、何かしらのヒントを得ることで少し前向きに考えることができるはずです。

(受診が困難な場合)
患者本人が応じず、病院連れて行くことができないケースの方が多いかも知れません。
我が家のケースもそうでした。頑なに拒否されたり、被害妄想で極端に恐れたり、スムーズに病院に連れて行くことができない場合は、相談に乗ってくれる立場の方がいます。
まず、遠慮なく相談してください。

《 地域包括支援センター 》
各地域で高齢者介護などの総合相談窓口です。
高齢者や患者本人が無理でも、このブログを見られている方は、ネットで検索することは容易なことだと思います。
患者のお住いの地域の包括支援センターの連絡先を検索して連絡してください。
聞きたいことをしっかりメモしてしっかり説明しましょう。
遠方に住んでいる方こそ、頼ってください。
専門知識を持った方々が、アドバイスしてくださいます。
他人に頼ることを恐れずに、ぶっちゃけて話をしてください。
何かいい方法が見つかると思います。

《 民生委員 》
恥ずかしながら、このような方の存在すら知らずにいた我が家です。
最も身近な相談相手であり、地域の方々の暮らしのために動いていてくださっているボランティアの方々です。
必ずお住いの地域にいらっしゃるはずなのですが、相談しようにも連絡先がわかりませんが、各地域の市区町村の福祉課などに問い合わせてみてください。
直接連絡先を教えていただくことができなくても、内容を伝え連絡をしてもらえるように頼んでみてください。守秘義務のある立場の方ですので、恐れずに思い切って相談されていいと思います。
ただし、民生委員の方はあくまでもボランティア。
お人柄によってという部分もあるかもしれませんが、訪問して話を聞いてくださったりアドバイスいただけることも多くあります。
絶対はないのですが、意志を持って活動されている 民生委員 と信じたいと思っています。

我が家は夫の両親、私の両親ともに高齢で認知症を患っている者がいます。
はじめて家族が認知症を患った時は、何もわからずそんな相談先があることすら知らないままでした。
電話をしても、たらい回しで、結局何もしてもらえないと思いました。
『他人に頼る』という概念で問い合わせできていなかったからです。

こういうとき、どういう手段があるか。
手伝ってもらえることはあるか。
状況を細かく話し、また相手の話を細かく聞き、わからないことをそのままにせず、方法を見つけて動けばいいのだとわかったとき、事が運んでいきました。
包括支援センターの存在も、民生委員の存在も、実の家族が認知症になって、ずいぶん後から知ったもので、活用すらできずに我が家の負担と疲労だけが蓄積されました。

現在3人目の認知症の家族がおります。
早すぎるなんて遠慮せず、包括支援センターに相談しました。
同居している家族ではなかったので、遠方から家族居住地の地域包括支援センターに連絡し、相談したのです。
これから自分自身、どうすればよいかを含めてです。
通い介護をすべきか、一旦住まいを移すか。
私や私の家族の環境も変わるので、とても重要です。

細かく状況を説明し、どうすればいいのかを尋ねました。
やはり、病院を受診させるのが先決とのことですが、説得もままならない状態。
本人が断固拒否しているためです。
他の病気などで薬をもらっている病院や掛かりつけ医などを聞かれ、そちらから精神科の受診を進めていただく方法などのアドバイスをいただきました。
時には芝居も必要。
騙すのではなく、周りがどうすれば患者を傷つけずに物事を進めることができるか、と考えた時、そこには善意の嘘も存在します。

《他人に頼る》と決めたら、いろいろな手段が見えてきます。
ひとりの頭では考えつかない、できないようなことも、たくさんの味方が同じ思いで動いてくれるとしたら、介護を強いられるものの負担はずっと軽くなります。

一本の電話から、専門知識を持った方、新たに紹介いただく方や窓口、それらのおかげで、受診の手はずを整えることができ、本人納得の上(というか納得せざるを得ない状況に持っていくことで)無事、認知症として受診することができました。

また、掛かりつけ医などに、往診していただくことで専門科への紹介状を出して受診を進めていただくことなど、方法はたくさんあります。
身内はもちろん、ご近所、窓口に相談することから始まります。

確かに厄介な病気ですが、一つ先が見えていれば安心感が違います。
頼っていい人がいます。
早い段階で、周りに知ってもらうこと。
ここからがスタートかも知れません。

いろいろとアドバイスをいただき、ご縁をいただいた方から言われた言葉が、強く残っています。

ご家族はいつも笑顔で患者に接してもらいたい。
そのお手伝いができるのはプロの第三者だと思います。
ご家族が疲れてしまっては笑顔は保てません。
ご家族が笑顔で寄り添って下されば、患者さんを守ることにもなります。
人に頼れることは頼ってください。